プログラマーという人種 裏切りのプログラム

裏切りのプログラム ハッカー探偵 鹿敷堂桂馬

柳井政和さんの「裏切りのプログラム ハッカー探偵 鹿敷堂桂馬」を読みました。

文藝春秋、2016年初版発行の単行本です。定価は1500円。これはプログラマとして活躍してきた著者の、小説家デビュー作だそうです。

とうことで、小説の舞台も著者得意のIT業界。

犯罪者が企業の持つ大量のデータを暗号化して使用不能にし、その解除と交換に金銭を要求する「データ暗号化人質事件」が発生。

プログラマー探偵の鹿敷堂が事件を解決していく話です。

プログラマーはある問題に対して様々な角度から思考検討するものだと言う鹿敷堂が、自身のパートナーにそのような技術者の視点が有るかどうかを確認するためにだした問題。

「3桁の整数iの、各桁の数字を合計する。その結果が2桁以上になる場合は、さらにその各桁の数字を合計する。この処理を結果が1桁になるまで繰り返す。その1桁の数字が何になるかを求める方法や計算式を示す。例えば345だと3。ただし、足し算と引き算を使ってはいけない。」

で、鹿敷堂の答えは、JavaScriptのコードで「i % 9 || 9」としていました。9で割って余りを求める。余りが0の場合は9とする。

問題の文に従って考えていてはだめで、10進数で1桁という点を考えれば、9で割り算すればいいことに気づきます。

技術者なら、複数の視点から解き方を検討するという思考が必要、と鹿敷堂は言う。

あと、プログラマーという人種は、他人も自分も信じない人間だ、とも言う。

プログラムを書いたりデバッグする時は、様々な角度から観てあらゆる可能性を考慮に入れ、思い込みをするなと言うことでしょか。

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