WWIIウォーバードコレクション
エフトイズが2006年に1/144 WOEK SHOP VOL.7として発売したWWIIウォーバードコレクションから、マッキC.202とシークレットだったハインケルHe100を紹介しています。
このコレクションは大戦機の中でも液冷単発機、彗星・He100・フォルゴーレ・シュトルモビクがラインナップされていました。
He100/ハインケル100
He100はドイツ空軍に制式採用されず、実戦に参加しませんでした。このシークレットの塗装は、制式採用されて実戦配備されたことを想定したものだそうです。1940年春頃にフランスに侵攻した状態、第2戦闘航空団第1飛行隊第1中隊、という想定です。
ハインケルHe100は、ダイムラー・ベンツ製のDB601水冷V型エンジンを搭載。冷却装置を主翼や胴体の表面など配置して、空気抵抗を減らしたスリムな機体で、世界最速記録を更新するほどの高性能機でした。
しかし、ドイツ軍は採用しませんでした。その理由として、ハインケル社と政府との関係が悪かったのが原因と言われているが、機体にも問題があったようです。冷却装置を分散した複雑な構造が、安全性や整備に不安があったからのようです。
ハインケル社は採用を待たずに、先行量産型のHe100D-1を12機生産しました。
ドイツ軍はそれをHe113として、対外宣伝写真のモデルに利用しました。最速記録を打ち立てたスリムなHe100に特別塗装を施した、実在しないHe113は最強戦闘機として恐れられました。
乗員:1名 全長:8.19m 全幅:9.42m 全高:2.50m 最大速度:670km/h
マッキC.202 フォルゴーレ
フォルゴーレの愛称で呼ばれるマッキ社のMC.202は、マリオ・カストルディが設計した第二次大戦のイタリアを代表する戦闘機です。
サンドイエローの迷彩色をまとったこの模型は1942年、北アフリカのリビアに展開していた独立第150航空群 第363飛行隊の機体となっています。
上記のハインケルと同じ、ドイツ製エンジンのダイムラー・ベンツDB601A-1、後にその国内ライセンスバージョンとなるアルファ・ロメオRA1000RC41-1モンソーネを搭載しているため、共にエンジン回りは良く似た形状となっています。
カストルディが当初設計した200型は、空冷870馬力のエンジンを搭載していましたが、戦況の変化と共にパワー不足になる。そこで、ドイツ製の水冷1175馬力エンジンに合わせてリファインされて202となり、最高速度も488km/hから600km/hにアップしました。
フォルゴーレは、主翼の左右の長さを少し変えることでプロペラのトルクを補正していますが、この模型も僅かに1ミリほど左が長くなっている気がする。
また、後方の視界を確保するためという隙間が、コクピット後部とボディとのに設けられていました。これも再現されていますが単なるパーツの組合わせの悪さにしか見えない。